ps コマンド
プロセスの一覧を表示するには、ps コマンドを使います。
構文: ps [オプション]
ps コマンドオプションの3つの種類
Linux の ps コマンドは、以下の3種類のオプションを受け付けます。
- UNIXオプション。先頭に “-” (ダッシュ) が付く。
- BSDオプション。先頭に “-” (ダッシュ) が付かない。
- GNUロングオプション。先頭に “–” (ダッシュ2つ) が付く。
例えば “ps -aux” (UNIXオプション) と “ps aux” (BSDオプション) はまったく違う意味になります。
これら3種類のオプションは、同時に使うことが出来ます。
ps コマンドの良く使うオプション
ps コマンドを引数なしで起動すると、「コマンドを実行したユーザの、現在使っている端末で動いているプロセス」のみが表示されます。
しかし、実際に欲しいのは、「全ユーザの全プロセス」であることが多いと思います。これを表示してくれるのは、
- UNIXオプションでは、“ps -eF”
- BSDオプションでは、“ps auxww”
となります。”ps -eF” と “ps auxww” では出力される項目に違いはありますが、「全ユーザの全プロセス」を表示してくれるのは同じなので、どちらかを覚えておくといいと思います。
ps コマンドのオプションの解説
ps コマンドには非常に多くのオプションがあるので、ここでは上記「良く使うオプション」についてのみ解説します。
オプション | 動作 |
---|---|
a | 自分以外のユーザのプロセスも表示 |
x | 制御端末の存在しないプロセスも表示 |
u | ユーザ名、CPU時間、メモリ使用量等を表示 |
ww | 出力を途中で切らない(このオプションがないと、ウィンドウの幅で出力が切られる) |
-e | 全プロセスを表示 |
-f | フルフォーマットで出力 |
ps コマンドの出力
“ps auxww” の出力は、以下のようになります。
USER PID %CPU %MEM VSZ RSS TTY STAT START TIME COMMAND
root 1 0.0 0.3 197508 4036 ? Ss Oct05 12:07 /usr/lib/systemd/systemd --switched-root --system --deserialize 23
root 2 0.0 0.0 0 0 ? S Oct05 0:01 [kthreadd]
root 3 0.0 0.0 0 0 ? S Oct05 0:07 [ksoftirqd/0]
root 5 0.0 0.0 0 0 ? S< Oct05 0:00 [kworker/0:0H]
root 7 0.0 0.0 0 0 ? S Oct05 0:06 [migration/0]
......
各カラム(列)の意味は、次のようになります。
項目 | 意味 |
---|---|
USER | ユーザ名 |
PID | プロセスID |
%CPU | CPU使用時間の割合(「CPUの実行時間/プロセスの実時間」を%表記)。 |
%MEM | メモリ使用量(%) |
VSZ | メモリ使用量(スワップアウトされた分も含む) |
RSS | メモリ使用量(物理メモリ分のみ) |
TTY | 制御端末 |
STAT | プロセスの状態 |
START | コマンドの起動時刻 |
TIME | 累積CPU時間 |
COMMAND | コマンドライン |